株式会社トリプルアイズ(東京都千代田区、代表取締役:福原智)イノベーション部・片渕博哉が2020年4月30日、学校法人滋慶学園 東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校(東京都江戸川区、学校長:小達一雄氏)にて、「若者のためのAI(人工知能)特別講義」の講師を務めました。
講師を務めるイノベーション部・片渕博哉
本セミナーは東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校に通う新入生と在校生を対象に、各1時間ずつweb講義の形式で行われました。昨今、音楽業界でもAI(人工知能)活用の動きが始まっていることから、学生に対してAIの基礎知識を学んでもらう目的で特別講義が組まれました。
講義の内容は、最近のAI関連のニュースから、AIに関する一般教養、AIが引き起こした問題や事件を紹介し、最後に今後のAI開発の展望を論説しました。
■最近のAI関連のニュースから
大阪メトロの「顔認証改札口」の実験、顔画像をリアルタイムで性別・年齢変換してしまう「Snapchat」などを事例に、AIによる画像認識の技術がいよいよ社会に浸透してきていることを紹介しました。特にGAN(敵対性生成ネットワーク)の活用で、AIが機械学習によってレンブラント風の絵画を作成したり、手塚治虫風のキャラクターを作画したり、モーツァルト風の楽曲を作成するなどの事例は大いに学生の興味を引いていました。かたや技術の加速度的な進化によって、人間の仕事がAIに奪われてしまうのではないかといった悲観的な見方があることにも触れました。片渕は2045年頃にシンギュラリティ(技術的特異点)が訪れる説を紹介しつつ、AI時代と自分の仕事の向き合い方について、「人間からAIに代替される仕事が出てくる一方で、人間だけができる新しい業務が発生するだろう。現状のAIで何ができて何ができないのかを知ることが重要である」と述べました。
■人工知能と機械学習と深層学習
続いて、AIとは何かについて、チャットボット、レコメンドエンジン、自動運転、OCR(文字認識)を例に解説。AIの中心概念とも言える「機械学習」と「深層学習(ディープラーニング)」についても図を交えながら詳しく解説しました。
■AI開発の展望
後半ではAIが引き起こした問題や事件を紹介しつつ、明るい側面にばかり光が当てられるが、実社会の運用では影の部分も少なからず存在することに言及し、最悪の事態も想定しつつ開発することの大切さを強調しました。
最後は、今後のAI開発の方向性について、「公共・社会インフラ領域」におけるAI投資が盛んになること、深刻な労働力不足の時代が来ることから、AIの役割が大きくなること、その際のキーワードは「無人化」であることを説明し、講義を締め括りました。
最先端のAI研究に関わる若手研究者の話に、学生たちは大いに刺激を受けた様子でした。
無人の教室からリモート講義を行う片渕
東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校ホームページ
◼︎片渕博哉(かたぶち・ひろや)プロフィール
2016年、トリプルアイズ入社。同年、AIの研究開発から学習アーキテクトの構築をメインに、多種多様の企業案件やAIを使用した音楽配信レコメンドサービスの開発に従事。2017年には、クラウドIoTモータ管理システムを用いた大学との共同研究開発において、実証実験の仕様決定やインフラ設計、アプリケーション開発を担当。直近では、AI技術者教育サービス「CSEA」(https://csea.3-ize.com/)のリーダーとして、カリキュラムや教材の作成に従事するかたわら、囲碁AIソフト開発マネージャーや他社への講演活動も積極的に行っている。
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